イギリスを後にこれからアイスランドに向かう。
これからの三日間がオーロラの見えるチャンスだと言う。
プールのあるデッキに通じるドアには明かりが漏れないよう夕方にはテープが張られた。
船の揺れはまだ続いているがカネフラと社交ダンスに行った。
だいぶ汗をかいたのでシャワーを浴びて着替えたら夜はゆっくり映画「砂の惑星」でも見ようと思っていたら北丸さんから電話があり、スペシャルゲストで顔だけでも出してくれないかと。「何のこっちゃ」と思いながらも下着だけ替え弘嗣と参加した。
講義のタイトルは「LGBTQ+の人権について」18歳以上35歳未満とある。
1時間半の講義の後半に「新宿二丁目で46年ゲイバーをやってるマスター」と突然紹介された。新宿三丁目だしゲイバーではないと軽く否定し、二回しか来店していない北丸さんだからまあいいかと思った。北丸さんの本は面白いから読んでみてはみたいなことを言った。
僕はこの手の人権について公に話すことに弱いし抵抗がある。
母子家庭で姉兄弟八人の貧乏を絵に描いたような戦後に生まれた僕は、貧乏人と金持ち何の違いがあると子供心に強く思った。
同じ人間区別差別されてたまるか!俺も絶対に人を区別差別しない!
高校生くらいになると障害者、朝鮮人、部落民、男のくせに女のくせにとありとあらゆる区別差別が世にまかり通っていることを知った。
27歳店をやろうと思ったときに色んな人間が集まればいいと「雑魚寝」にした。
若かった僕をはじめスタッフも皆ハンサムだったので女性客はもちろん二丁目からもゲイの人達が押し寄せた。美輪明宏さんさえも。
ノンケの店「雑魚寝」はいつの間にか三丁目ではなく2.5丁目と言われるようになった。
また人権についてのはずが脱線してしまったが、LGBTQ+の中には同性婚を望んでいない人も多くクローゼットの中がいいと思っている人も多く細かすぎて複雑すぎてこうであるべき姿が今の僕には見えず、人権なるものを声高にいう自信がない。
敢えて言うなら「あなたの生きたいように生き戦うべきときは戦いなさい」
水島さんはゲイなの? よく聞かれる質問に正直に答えます。
「フフッ 人間愛さ! それが何か」
🫶
黄色しか見えないのですが?