自主企画とは乗客自身が企画して舞踊や茶道を見せたり教えたり ○○県出身集まろう会とか企画を自由に立て提出し 企画が通れば船内新聞に載せ乗客自身が自由に参加するというものだ。
僕は出発半月も前に芝居をやりたい企画を出し 必要な員数や小道具を書いて送った。
題名は「どケチな嫁」これは10数年前ある事務所がシニアの演劇教室を設け最初の講師として呼ばれた時に 10ヶ月も経った頃卒業公演をできないかと頼まれ 15人いた生徒さんも半分に減り 頑張ってきた生徒のためにもと承諾し当てがきで僕が書いたものだ。
生徒は全員僕より年上でかつて芝居をしたかった人達ばかりで65歳から80歳まで サラリーマンを引退した人、主婦、元刑事だという人もいた。卒業公演は身内ばかりの客だが皆本当に喜んでくれた。
生徒の全員が雑魚寝にも来てくれ四五年交流があった。皆、どうしているかな!

「どケチな嫁」のあらすじ
義母は歳とともにハワイで戦死した息子に会いたいと言い出す。嫁は耳もかさずパートは掛け持ち節約に徹する。義母はケチな嫁だと近所に言いふらす。嫁はお構いなしに夜はため息で電卓を叩く。
そんな日々が数年続いたある夜 嫁が義母を叩き起こす。夫も子供も起きだす。
「どうしたの!?」「お義母さん、ハワイに行こうね!みんなで行こうね! やっと!やっと!」

東京で企画を出した後に担当の磯部さんから電話があった。
「戦争物はちょっと、色んな国の人がいるので」そんなぁ。と思ったが「船で相談しましょう。私もいます。」というわけで 相談に行ったが会えなかった。

何かの船内放送があった。
英語 日本語 中国語 韓国語今まで聞き流していた。
色んな国の人中国、韓国そしてお年寄りも多い。
僕は書き換えようと思った。