3度目のシンガポール
三度目は店の客倉冨文男さんと一緒でインド旅行の帰りだった。30年前になるだろうか。
この時も確かトランジットか何かで一泊だった気がする。
飛行場からバスでホテルに向かうとそこはデパート街ではなく 東南アジアの街並みのような雑多とした小汚いオープンレストラン。アジア系の人たちがたむろしている。僕の好きな雰囲気だ。
夕食をそこでして一気にシンガポールが好きになった。
この場所が分からないまま記憶にだけ残っていたが 今回の動物園ツアーで解明した。
シンガポールの港に9時に着岸。港は一見未来都市の様相をなしている。何やら近代的なビルのデザイン
そして港の湾を挟んで丸いゴンドラが上空を二線走っている。相当高いこの船の上をゆっくりと動くゴンドラは高尾山や伊豆や箱根のロープウェイの比ではない。
入国審査は厳しく顔の認証と指紋も取られるという。指紋までか 指拭きのティッシュあるだろうな。
親指をガラスに乗せるだけで済んだ。
下船してバスに乗り最初にランチ。例によって客の詰め込み早食い味良しは変わらず。
待ちに待った動物園に向かう。
実はこの船旅の寄港地にシンガポールがあるのに僕はガッカリしていたが動物園ツアーがあるので そこは行きたかった。雑誌や映像でも見ており柵や檻を使わない展示方法は世界で最も美しい動物園と言われている。
入り口を入るとまず熱帯雨林の雰囲気 トラムという二連続きの列車のようなものに50人ほどが乗り込む。熱帯雨林を縫ってトラムの道はしっかり舗装されている。
「このトラムは四つの駅を通って園内を一周できます。歩きたい人は歩いて構いません」歩こうかなと思っている矢先に「それじゃあ皆さん乗ってください。」トラムの両サイドは林で「この奥の道に虎がいます。この奥にはライオン、あ、キリンが見えました。」キリンが藪の向こうに見える。
「次の駅で降りていいですか?」と僕。「いいですが、次の次の駅で降りると絶滅危惧種のコビトカバが見えますよ。」
僕はトラムに乗っていると動物がほとんど見えず 歩いて小道に入らなければ動物に会えないことに気づいた。僕は半ば怒ってトラムを弘嗣と降りた。数人も降りた。二時間の自由時間がもう一時間しかない。
急いでコビトカバに(普通のカバの子供との違いが知りたくなった。)
リカオン(ハイエナかと思ったが身近に見るのは初めて)
サイ(野生動物で一番好き・二番目はイボイノシシ)
他にチーター、シマウマ、キリン、オランウータン時間がなくなってそれだけ。
ガイドは日系のシンガポールの女性どうなのかな?
確かに若い人二人とご老体 総勢24人を入口からジャングルに解き放ったらそれも坂道の多い炎天下
迷子、怪我人、病人は続出だろう。しかしとにかくトラムにまとめておこうという意思が僕には感じられた。まあ何事もなく何よりです。
この動物園と今回はなかった植物園はまた来てみたい。
もうチャンスはないかな。
サイ