最後のコース飲茶(やむちゃ)ランチに向かう。九龍(くーろん)島に戻る形になるのだが途中アベニューオブスターズという香港映画界の著名人たちへの敬意を表した観光名所を通り過ぎた。ジャッキーチェンの手形とブルースリーの銅像(チラッと見えた)があると言う。
何でもかんでも観光名所にするのは日本も同じだ。
さてバスは九龍島に戻り道は狭いのに賑やかな通りに止まった。急いで降りるように促されぞろぞろとガイドの旗について行く。グッチやエルメス、ドルチェアンドガッバーナのデカい看板も見える。どうやら香港の銀座通りのようだ。車二台でギリギリの道なので銀座のイメージとはかけ離れ雰囲気は浅草の仲見世通りだ。旗を見失ったら迷子。これだから団体旅行は嫌だ。
皆汗だくで大きなショッピングモールに入る。休む間もなくエスカレーターで4階に。大きな中華料理店に入ってもガイドは旗を!丸い大きなテーブルに10人ずつ物でも詰め込むように座らされる。矢継ぎ早にメニューと飲み物の注文。ビールとソフトドリンクは一杯目は無料。僕と弘嗣は急いでビールを注文ゆっくりメニューも見られない。旗を持ったガイドが次々と客を連れてくるから食いっぱぐれる危険性がある。
ビールがきてない。栓抜きが無い。コップが無い。ジュースがまだだ。あちこちからの声!声!弘嗣には箸置きはあるが箸がない。いつの間にか店員に混じって旗を降ろしたガイドも添乗員も汗だくで動いてる。
ビールを飲んでやっと落ち着いて周りを見る。10人座ったデカいテーブルがギッシリでその広さにも驚くが詰め込み具合も本当は7人がけなのでは?
落ち着いたのはいいが今度は料理が来ない!僕の隣りの品のいいおば様でさえ「お料理遅うございますわね」若い弘嗣に同情したのか。
ここからは早送りで読んで欲しい。料理が30分たって、やっと一品来ました。ターンテーブルに乗りました。回して二人目、二品目料理回して三人目 三品目回して四品目回して11品目には誰がどれを食べたかわからない料理の速さ。
そしてそろそろお時間です。おトイレの方はこちらです。
まあ僕と弘嗣は全品食べたし 料理は美味かった! 文句は言うまい。
炎天下の中また銀座通りを旗について行く。僕はこの旗について行く団体旅行が大嫌いだ。でももう遅いこれから先幾つものオプショナルツアーに申し込んでいる。
銀座通りは駐停車禁止なのでバスが見えたら皆大急ぎで走って乗り込む。
15時乗船リミットで弘嗣は運転手より気にして時計を見ている。5分前に二人共乗船した。

「なんだかなぁ」の香港だったが救いは弘嗣がどれも楽しんでくれたことだ。
そう言えば銅像を撫でるとお金が貯まるところでは長い列に並んでいた。撫でた後嬉しそうに戻ってきた。そんな弘嗣が僕は大好きだ。
直ぐに部屋で僕はダウン!
水島ダウン