本来なら今日が僕の75歳の誕生日だが日本では昨日なので祝いメールの返信は前述した。

今日は元々は「首都リマとラルコ博物館」の昼食付き¥33000のツアーを頼んでいたが5日前にキャンセルし、¥6600のキャンセル料は取られたがタクシー、バス、地下鉄を使って自由行動にすればお得な上に自由で楽しい、ということをやっと学んだ。おかげであちこち行って¥1000円以内で済んだ。
同行者は熊木さんとやはり一人旅の土屋さん(女性)僕は加わらなかったが3人の行きたいところを、弘嗣が調整し予定を立てた。
予定は4か所、どのツアーにも入っていない所もある。

先ずは下船してウーバータクシーでレアルフェリペ要塞(ロイヤルフェリペ城)
ペルーがスペインの植民地時代にスペインが造った要塞で、典型的なヨーロッパの城の建築様式だという。
現在はペルー陸軍の軍事博物館で軍隊の兵舎に改築されている。
城壁は堅固で中は広く地下壕もある。
円形の城のてっぺんの砲台は海にも陸にも向いている。

レアルフェリペ要塞

レアルフェリペ要塞

レアルフェリペ要塞

堅固な要塞

レアルフェリペ要塞

地下壕

レアルフェリペ要塞

砲台

要塞からウーバータクシーでマグダレナ市場に行った。
市場なのであまりきれいとは言えないが入るなり皆興奮した。
細い小道が縦横幾重にもあり両側には食材や日用品あらゆる生活品が所狭しとあり、明り取りの簡単な屋根もある。入り口は幾つもある。
ペルーの地元民がこぞって来るのはここには珍しい香辛料やフルーツ、ナッツなど豊富な食材が安価で手に入るからだという。
椅子が5、6脚しかない屋台には有名店もあると言う。
僕はランチを小汚いが美味しそうな屋台で食べたかったが、熊木さんが「
お腹壊すよ」の一言で止めた。
その代わり、さすが女性、船のビュッフェからテイクアウト用の箱に入れて4人分のパンやらフルーツを用意していた。
滑り台で遊ぶ子供たちやベンチでくつろぐ地元民に混ざって小さな公園で食べるランチは格別だった。
一休みしてまた市場に戻り味見したドライマンゴーを皆買い、僕は粒の大きいイチゴを買った。女性達は何故か顔に塗るというオリーブオイルを買っていた。
ツアーにもないこの市場を何故知ったの?と弘嗣に聞いたら、「水島さんが市場が好きだと言うので調べました」なんとまあ可愛いやっちゃ!
そういえば観光客らしき人は一人もいなかった。

マグダレナ市場

マグダレナ市場

マグダレナ市場

マグダレナ市場

ニワトリです

市場を後にウーバータクシーでリマ美術館に向かう。
市場から美術館まではかなりの距離があったように思う。
ここもツアーにはない隠れ美術館だ。
入場料は65歳以上無料ということはわかったが証明できるものを三人ともゴソゴソ探していたら、見た目でOKになった。
程よい広さのロビーに1時間10分後に待ち合わせとした。
弘嗣は僕に付いてきた。
ペルー3000年のアートを終結の謳い文句通り大小の落ち着いた宗教画を始め、当時の貴族たちの豪華なベッドやタンスには繊細な彫り物が施されていた。
僕の知る有名な絵はなかったように思うが、気になった絵が2つあった。
どちらも男性の裸体だが若者と老人だ。若者はズボンをはいているが老人は素裸だ。並んで展示されている。
以前いったと思うが僕は人間の年老いて変わりゆく様を見比べるのが好きだ。
絵は同じ人物ではないが年老いて変わりゆく間のその人の人生を想像するのが好きなのだ。
46年の雑魚寝で目の当たりに何人も見てきた。
悲哀とも哀愁とも何とも言えぬ暖かい気持ちになる。
他気になって嬉しかった一点。
ラルコ博物館にはなかったあのおおらかで卑猥な銅像?が一点だけあったのだ。
子供を肩に寝かしつけての一人エッチ。これは悦ちゃんのために写真に撮った。
ここには現代アートやCGの映像などもあるが僕は現代アートがわからない。

リマ美術館

リマ美術館

リマ美術館

若者

若者

老人

老人

一人エッチ

寝かしつけて一人エッチ

美術館を後に徒歩で20分程のグーグルマップ片手の弘嗣について行くとどでかいスーパーマーケットに着いた。
東京でも見たことのない広いワンフロアに衣食住に必要なものが列になってきれいに並べられている。幾つかの縦の通りは端から端まで見渡せるが顔が認識できる距離ではない。
弘嗣と女性二人酒コーナーでいつまでも物色していて僕は飽きて外で待っていることにしたが、なかなか来ないので中を出たり入ったりしていたら監視員が僕を見張っているのが分かった。

スーパーマーケットからウーバータクシーで船に戻った。
夕食は船内でそれぞれに済ませ夜は僕達の部屋に女性達が来て僕の誕生日会になった。三人が僕のためにあのマーケットで白ワインを買ってくれた。
弘嗣がワインを開けたが噴き出して弘嗣のズボンがシャンパンでひどいことになった。三人して「ワインかと思ったのに」僕はあんなに時間かけて!と思ったが一緒に笑った。
女性達の持ち込み酒とドライマンゴーとイチゴを肴に、僕の誕生日と楽しかった一日と弘嗣に感謝の乾杯をした。
いい日だった。