昨日の船内新聞を見て今日の予定をしっかり立てた。
シンガポールを出航して二日目これから9月4日のモーリシャスまで船上だ。自分で作ったカレンダーには何も書かれていない。これではいけない。
午前から午後にかけて予定を入れた。
ラテンダンス教室、サルサ、社交ダンス、サルサ。他に盛りだくさんのイベントがあるがどれも興味がない。弘嗣は社交ダンスはたまに付き合うがヨガ、気功、何故かスペイン語。
朝食を終えてゆっくりしたらラテンダンスだ。その前に天気がいいのでプールでひと泳ぎ。長椅子に寝そべり本を読む。そろそろラテンダンスの時間だ。
そして急に気付く 「俺は何しにここに来たのだ! 何もしないために来たのではないのか?」
東京では一週間予定が入っていると忙しいと言いながら安心する。4、5日空いてると何かしら入れる。悲しい性だとは気付いているが これこそ長い人生初めての経験だ。
時間を持て余す!
昨年10日ほど入院したが前半5日は苦痛後半は時間を持て余して苦痛だった。病人だから仕方ない。
仕事を引退した悠々自適の客がそろって言う。
朝起きて今日は何しようかなと思っている内に夜になってしまう。
「信じられないそんな生活。羨ましい! 僕もそうなってみたい。」
今 まさに僕はそこにいる!