旧市街ベゲタ地区を後にグアヤデーケ渓谷の洞窟博物館に向かった。
起伏の激しい渓谷はバス一台がやっとという道もあったが開けた谷は道も広く整備されていた。
そんな道路沿いに目的の洞窟博物館があった。
ツアー申仕込み時に多少の期待はあったが期待外れでした。
多分自然の大きめの洞窟をコンクリートか何かで固め一つの部屋にして博物館とした。展示物もこれ見よがしのミイラ一体と洞窟で暮らす当時の人々の生活のちゃちなミニチュア模型や土器。10分もあれば一周できる。
ガイドの話によると当時の人々と言ってもアフリカ大陸からやっとの思いでここに住み着いた黒人たちだ。スペインがこの島を見つけ彼らを殺し凌辱し奴隷として売った。当然コロンブスも関わっていただろう。
今だにその生活を続けている原住民がいるという崖の洞窟の前に洗濯物があり老婆がいて見上げるとそんな箇所が数か所見える。(観光用だろう)
僕はだんだん腹が立ってきた。
アメリカのインディアン、ペルーの葦の水上生活者、タイの水上生活者、オーストラリアのアボリジニ、アマゾンの原住民、区別し差別し追い払い殺し残った者は観光用に取っておく。日本のアイヌ民族もそうなのだろうか。
大した歴史も知らぬままそんな想像に腹を立てる偽善の観光客に一番腹が立つ。